~ 歌詞でよむ初音ミク 171 ~ Girl with Bunnies
季節のめぐりあわせのような
クラブで使えるようなノリノリのかっこよさがありながら、曲も歌詞もとっても可愛い作品です。曲・詞ともに、イナバの楽団さん。
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夜のにおいがする麦畑のなかで、
仔ウサギたちに囲まれながら、
リズムにあわせて踊っているワンピースの女の子をみました。
笑った顔は天使のようで。
そんな彼女を見ていると、
夢のつづきのような、でもどこか懐かしいような気がして、
涙が溢れ出てくるのでした。
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ちょうどもうすぐ収穫の時期になる麦畑。
一年に一回めぐってくる季節です。
収穫のよろこびでもあって、お別れでもあって。
だから季節的には初夏だけど、麦にとっては 「秋」(麦秋)と言われます。
彼女が何者なのかは分かりません。
ただ、このゆめまぼろしのようなシーンが、
同時になぜか懐かしくて涙が出てしまう、と歌われるのは、
もしかしたら、そんな「季節のめぐりあわせ」に似た、
ほんのいっときの幸せと別れの繰り返しに重ねているからなのかもしれません。
メッセージ的な歌詞よりも謎がたくさん残りますが、
その幻想的なシーンを想像するだけで味わえる歌詞だからこそ、
もっとずっと豊かなんだと思います。
こういう感覚、素敵ですよね。