~ 歌詞でよむ初音ミク 182 ~ ネギがミクに恋をした?
愛は「似せる」ことじゃない
「みんなのミクうた」的な、ほのぼのしたユーモアあふれる作品。歌詞だけでなく、音楽やコーラスがしっかり丁寧なところにも注目です。曲・詞ともにtokkyさん。
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「僕」は長ネギ。
まっすぐだけど、ひょろっとして頼りないネギです。
ある日、
ミクさんは「僕」を引っこ抜きました。
それからというもの、無邪気な彼女に「僕」は振り回されることに。
でも彼女との日々は夢のようでした。
ステージでかがやく姿はキラキラしていて・・・
ところがだんだん胸が締め付けられていきます。
もっと彼女のことを分かってあげたい。
そのためには「ボクヒトニナリタイ」。
不思議な呪文を唱えた「僕」。
すると、なぜか「すごくネギっぽい人」になることができたのです。
なのに二人の日々はだんだん寂しくなっていきました。
形だけ「デミ・ヒューマン」でも、うまくいかない。
けっきょく「僕」はもう一度呪文をとなえ、
元の長ネギに逆戻り。これからも見守っていくと誓うのでした。
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どうしてせっかく「ネギっぽい人」になれたのに、
二人はうまくいかなかったのか、はっきりとは歌われていません。
ただ、この曲から想像できるのは、
「愛」とは、相手に「似せる」ことじゃない、という事。
好きな人に共感してあげたい、同じ気持ちになってあげたいというのは、
もちろん優しい思いやりなんだけど、
近寄りすぎると見えなくなるものもたくさんあるのです。
「僕」が選んだのは、ネギのまま傍にいて見守ることでした。
角度がちがうから支え合うこともできるのかもしれません。
そんなことをネギ視点から考えてみると、
ネギをもつミクさんがなんだか可愛いカップリングに思えてきます。