~ 歌詞でよむ初音ミク 194 ~ ブルーミングガール
同じ歌詞なのに、ちがうメロディー
キュートなピコピコに、たらんさんの絵のような穏やかさと淡さも加わった素敵な電子ポップ。歌詞も正統派、でもよく聴いてみると・・・?曲・詞ともにRUBY-CATMANさんです。
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「経験値」が足りないミクさん。
瞳を見つめることもできなくて、
「多分3秒が限界」なくらい。
たまたま仕草がシンクロしたり、
同じタイミングで笑ったりすると、
「つれないふりして軌道修正」してしまって、
けっきょく「覚悟」が足りなくて
あわてて「照れて隠すの」でした。
だけど「ほんとの気持ち」は、
「ずっとドキドキときめい」ていて、
今まさに心の中で「ひらひら」と花ひらいていく。
そんな束の間のささやかな感情の "花めき" は、
「女の子」なら「誰だって胸に秘めてる宝物」なのでしょう。
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じつはこの曲、
サビに(ほぼ)同じフレーズが出てくるのに、
別々のメロディーなんです。
「恋のブルーミング ひらひら(ひらり)咲いたメロディー」
という部分に注目して聴いてみると、
メロディーがちがうので不思議な感覚に出会えます。
で、面白いことに、この曲のミクさんは
"勇気を出して告白しよう!" とするわけではありません。
恋が進展するわけじゃないけど、
行ったり来たり同じことを考えて心が揺れていく――
歌詞が変わるわけじゃないのに、
別々のメロディーで行ったり来たり印象が変わる――
わたし的にはそんなふうに
まるで内容と構造がリンクしているみたいに感じました。
ぜんぜん足踏みしたままだけど、
ぐっと真面目になったり、ぱっと明るくなったり、
彼女の秘めやかに乱反射する感情を思って聴いてみるのはどうですか?