~ 歌詞でよむ初音ミク 189 ~ ビターチョコデコレーション
苦いだけでも甘いだけでもない
淡々と奇妙な雰囲気をのこして進んでいく作品。それでいてリズミカルな中毒性があってかっこよさもあります。曲・詞ともに、syudouさんです。
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「ふざけないように」。
「どんな時も笑って愛嬌ふりまくように」。
「人をちゃんと敬うように」。
「無駄に自我を晒さないように」。
"~をしないように" とか、
"~をするように" とか、
「個性や情は全部焼き払い」、
「欲やエゴは殺して土に埋め」ることばかり押し付けられて。
「集団参加」の「集団リンチ」
まるで「宗教的社会」みたいな世界です。
どうでもいいことを
「どーでもいーのに言っちゃって」・・・。
でもそんななかでも
ときに「一糸まとわぬ」気持ちがふっと蘇ったりするのですが、
・・・「やっぱいいや」。
「僕は大人にやっとなった」のでした。
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「・・・やっぱいいや」。
これって自分への「抑圧」なのでしょうか?
そのわりには「Fuck you」とか、
けっこう本音が暴れてます。
本音はちゃんとあって、
だけど「やっぱいいや」と言ってるわけです。
となると、
これは抑圧というより、「諦め」というか、
"この人たちにはこれ以上なにを言っても無意味" 的な、
"わざわざ口に出すのをやめた" に近いのではないでしょうか。
ビターチョコを無くして完全に甘々のお菓子にしたわけじゃなく、
中身にしっかりビターチョコを抱えたまま
表面だけ「へーこらへーこら」 しながら
デコレーションしてる感じかもしれません。
子供のころは「大人になる」って
単に抑圧する側にまわることだと思ってたけど、
けっきょくそんな単純なことじゃなくて、
案外みんなビターチョコデコレーションなのかもしれませんね。